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「厳しさ」の違い

私が中学や高校の頃やっていた野球は、厳しいのが当たり前だった。
現代では、体罰や暴言・暴力と問題になる事も、30年ぐらい前のあの頃は普通だった。

私は、あの厳しさと苦しさがあったから今がある…とは思わない。
とても美談にする経験でもない。繰り返してはいけないといつも思っている。

理不尽な経験や、暴言や暴力に耐えてきたからこそ、土壇場での精神力として生きてくる…とよく言われた事がある。
それも私にとっては納得いかない話だ。

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厳しさは必要だと思う。ただ、私は楽しさが分からないと、厳しさも受け入れられないと思っている。
野球が楽しくて、上達や成長に喜びを感じて、モチベーション高く前向きに野球に向き合えれば、上手くなりたい、上手くなるためには厳しいメニューも受け入れて自ら頑張ろうとする。
心に余裕が有れば、成長とともに自分で少しずつ考えてやるようになる。

怒鳴って叱って厳しくして、自由を無くして指示に従わせる。指示待ちの選手が生まれ、自分で考えてやる事ができない選手を小・中学生の野球界はどんどん生み出している。

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これからは高校も大学も、自分で考えてやる選手が必要になる。そんな時代がもう来ている。
ただ、自分で考えてやる事を勘違いして、弱点の克服や成長のために自らを追い込むトレーニングができず、遊んでしまったりさぼってしまう高校生や大学生も多い。
小・中学生時代に、指導者に支配されてやってきた選手は、その反動で自主性を勘違いして、そうなる傾向がある。

厳しさも大事。でも、子供達が指導者の目を気にするような厳しさは必要ない。
練習メニューや組織内競争で厳しさを入れ、自分で自分に厳しくできるよう意識改革をする事が大事だと思う。
でも、まずそこには楽しさが必要で、楽しくないと発想力や独創性、個性も生まれない。
心に余裕がなければ、楽しみ方も分からない。

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支配的に厳しくする指導者は、子供達を心から信用してないのかもしれない。
信じられるのは自分だけなんだろう。
だから、自分の思い通りに動かなかったり、思うような結果を残さないと、支配的厳しさで、また子供達を追い込んでしまうのかもしれない。
親までを支配してしまう事があるのも危険な気がする。

試合も練習にも楽しさがあり、勝ち負けも大事だが、個々のレベルを上げる事が、小・中学生には必要。
厳しくして言う事を聞かすより、楽しみから入り、自分から厳しくできるところまで長い目で育てる事が大切だと思う。

私もそうだったが、土日のクラブチームが近づいてくる木曜日金曜日あたりから気が重くなって、モチベーションが低く、嫌だなあ…と思いながら毎週野球をやるより、毎日楽しく野球と向き合える方が幸せな時間だと思う。

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楽しさがあっての厳しさが大事。
子供達を信じている厳しさと信じていない厳しさは絶対に違う。

楽しさは緩みや甘さと捉える人もいるが、そんな先入観は捨てて、子供達が大人の顔色を気にせず、良い顔をして野球をやっている姿を大人が応援する事が大事だと思う。

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一度きりの人生、その中にある野球人生

父が他界して、四十九日が経過した。
亡くなった直後とは違い、落ち着いて過去を振り返れる自分になってきた。

亡くなってからしか実感できなかった父への感謝、亡くなった事がきっかけで、私と関係を深めた父の人脈、色々な経験や出会いが、他界してから今日までの時間にあった。

そんな時間を過ごしながら、私自身もこれからの道場、これからの野球について日々考えている。

これからの道場と言っても、やり方を変えたり、考え方を変えたいわけではない。
今まで大事にしてきた事をさらにさらに大事にしていきたい。

私が一人で立ち上げて、最初は、野球界の歪んだ常識の洗礼を浴びて大変な時期はあったが、10年を超え、父も大事にしてくれた道場、そして、良き理解者がたくさんいる道場なので、これからも何が大切なのかを追求していく。

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つい最近、体罰や暴言、親の負担、子供の野球離れや楽しめない野球など、色々な問題について、ネットニュースで目にした。

子供の野球では永遠について回る問題かもしれないが、私は、やはり変わらなくてはいけないのは大人、考えなくてはいけないのは子供達だと思う。

古い体質が当たり前、しきたりやルールに縛られ、支配された中で子供達を見守る父兄…そんな世界はおかしい。
子供達と同じぐらい、親が精神的負担を負いながら、チームやチーム上層部に尽くすというのは間違っている気がする。

子供達も、大人の目を気にしながら野球をしたり、叱られる怒られる事ばかりを怖がり、怒らせないように頑張ろう、叱られたから頑張ろうと思って野球をしている子供達もたくさんいる。
だんだんそんな世界に慣れてくると、指導者が見ている場面はちゃんとやって、見てないところではやらない、怒られないために失敗を人のせいにしたり、嘘をついたりするようになる。

子供達のその異変に気づかない大人、気づいても見て見ぬふりをする大人もいる。
子供達の成長や育成よりも、勝つ事や地位や名誉を優先してしまう大人もたくさんいる。

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全てではないが、組織というのは怖い部分もある。ルールや支配で大人や子供を縛ると、正しいか正しくないかの感覚も分からなくなるほど、冷静な判断ができなくなる。

子供達も、試合に常に出て、指導に恵まれた選手は良いと思うが、そうでない選手はやはり考えなくてはいけない。
このままでいいのか、これからをどう考えていくのか…。

自分の目標や希望を叶えたり達成するためには、今何をすべきか…そこを常に考えなくてはいけないのに、考えられない…考える事が怖い…やはりそこには気持ちの支配があるからだと思う。

悩みや不安から脱するため、環境を変えたり、違う世界を見たくても、裏切り者となり、悪口陰口、酷い扱いを受ける親子もたくさんいる。
でも、そうやって悪く言ってる人達が、悩んでる子の長い野球人生を今後助けて導くわけではない。

私が子供の頃に入っていたチームでも、暴言・暴力、支配やしきたり、退団・移籍する選手を悪く言う…そんな事はあった。
あれから30年近く経っても変わらない体質…
私はやはりおかしいと思う。

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野球を楽しくやっても良い、野球は親子で楽しめるものでありたい、私はそこを目指している。
厳しさを必要とする場面は必要だが、考えさせ、発想力とアレンジ、自己主張も大切にするなら、ある程度自由も必要。

野球が上手ければそれでいいわけではない、輝かしい成績だけでは生きていけない、野球だけでは人生生きられない。

だからこそ、野球を通じてどう「人」を作っていくか、自分を出せない世界で野球をやっていても、指示待ちや考える事が苦手な人間になってしまう。小さい頃身についた考え方はなかなか変わらない。

一度きりの人生、その中にある野球人生、時間と気持ちの使い方を無駄にせず、今の自分で本当に良いのか…しっかり向き合って、良い時間を過ごして欲しいと思う。

私も強い気持ちを持って楽しみながら子供達を守り、向き合いたいと思う。
私がやらなくちゃ、私しかできない、そんな道場をこれからも大切にしていきたいと思う。

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もっと楽しめる場所を目指して

野球界は変わりつつある。でも、大事なところが変わっていない…と前回のブログで綴った。

練習方法、トレーニングメニュー、暑さ対策や指導について、そう言った部分は日々進化を感じる。
昔ながらの良き部分、見直されて進化する部分、うまく融合して、どんどん素晴らしい選手が出てくるのは、野球界にとっては明るい。

ただ、野球人口の減少、他のスポーツへ転身、子供の野球界が抱える問題は日々大きくなっている。
確かに昔と比べたら、色々なスポーツがメジャー化して、選択肢が増えてきた。
だからこそ、野球界も危機感を持ち、もっと野球を親子で楽しめるもの、目標を持てるものにしていかなくてはいけない。

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大事なところが変わっていないと私が思うのは、親の負担や指導者の考え方、常識のように捉えられている野球界のしきたりみたいなものだ。

親の負担は習い事をすれば、ある程度は仕方ないと思う。ただ、野球は負担が大きすぎる。
お茶の当番もそうだが、朝から晩までの拘束、練習機材の準備やグランド整備、体験会などのおもてなし、遠征などの同行や配車、指導者への気づかい、まだまだ色々ある…。

練習場所への送迎だけでも申し訳なく思う。
親子で前向きに頑張れるように、少しでも成長を感じる事ができたり、良い顔をして野球をやってる姿が見られるように努力するのは指導者だと思う。

共働きであったり、兄弟で別の習い事をしてる場合、野球だけに全て注ぐのは難しい。
でも、グランドに行く機会が少ない人と多く行ける人の中で、父兄格差や派閥が生まれたりする。どのスポーツもあるとは思うが、野球界はそんな話が絶えない。
それも、私は変わらなくてはいけないと思う。
グランドの中では子供達が一生懸命やっている。それを温かく優しく平和に見守れる大人達がまわりにいなくてはいけない。

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妬みや僻み、嫉妬や陰口、どうしてもなくならない負の部分はあるが、ほとんどのケースは子供より大人が持ち込む問題。
でも、そこをどう考えていくかも、指導者や上の立場の人間だと思う。
最終的な被害者が子供になるケースが多いので、誰のための野球、誰の人生に関わる事なのかを考えるべき。

指導者が偉いという考え方も古い、チームの勝ち負けも大事だが、自分の子供が成長しているかどうかの方が、比較できないほど大事な事だと思う。
指導に恵まれない、成長を感じられない、子供のモチベーションも下がっているのに、一度入ると抜け出せない組織でも良くない。
時間を無駄にせず、野球はもっと魅力ある場所でないといけない。

親子で心と体の負担が大きいと、楽しめず、長続きできない。
日々の積み重ねも先々の目標も、親子で野球がもっと楽しめる場所であれば、競技人口の問題も人間関係も子供の成長も悩みは少なくなると思う。

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心と体を含めた親の負担、立ち位置や組織の中での指導者の考え方、常識的に捉えられている歪んだしきたりのような野球界の風潮…
そこは当たり前だと思ってはいけない。

野球人口を増やそうとする活動は、よくニュースやネットで取り上げられるが、そこから野球をやりたい!と思う親子が進むには、その歪んだ常識を受け入れていかなくてはいけない。やはり、そこに問題がある気がする。

野球界全体の流れを変えるなんて大きな取り組みは私は考えていない。
私自身が野球界の問題だと思う事をしっかり考えて、それを形にして、グランドの子供達や見守る父兄のみなさんと向き合っていきたいと思う。

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ブレたくない

指導者の勉強をまた新たに始めた私。

練習メニューや技術論に関しては、時代の変化を感じる事が多い。
そこは、取り入れるべきものは取り入れ、小・中学生に必要な練習は形にしてあげたい。

考え方や育て方についてもよく聞かれる。
そこだけは絶対にブレるつもりはない。

よく聞かれるのは小・中学生の育成について。
試合にも良さはあるが、高校に行くまでは、まずしっかり基礎基本の練習をするべき。それがあっての試合だと思う。
高校から上の世界は、細かな技術指導や個別に指導を受けられる世界でない。
結果を求められる世界。高校からは見て学び、経験を積んで学ぶ。
指導から学ぶチャンスは少ない。だからこそ高校までは、しっかり技術・体力・考え方を養うべきだと思う。そこに必要なのは練習しかない。

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野球の運動神経が良い子、器用な子、勘が良い子、そう言った選手は成長や技術の習得も早い。チームにいると、出場機会もあり、中心選手となるケースが多い。それは良い事だと思うが、やはり、考え方をしっかり伝えていくべき。
天狗にならず、自分は偉いと勘違いせず、人を見下さず、苦しんでいる選手やうまくいかなかった選手に手を差し伸べる人間になって欲しい。

逆に、不器用で、コツコツ練習を積み重ねて、目立ちはしないが少しずつ少しずつ成長していく子もいる。
ただ、そう言った子は、なかなか出場機会に恵まれなかったり、指導に恵まれなかったり、楽しめず、不安や不満が多く伸び悩んでしまう子も多い。

育成の中で、考え方を変えなくてはいけない。

勝つ事も大事、応援も大事、チーム一丸も大事、でも、私はもっと大事だと思う事がある。
小・中学生の間は、練習が大事、高校から必要とされる選手になる事が大事、努力の仕方・自分で考える事を知る事が大事。前向きならそこを養える。
小・中学生の間は、これからの自分の野球人生を支える土台を作る場所にして欲しい。

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人よりうまくなろうと思ったら、人より練習するしかない。
人の活躍、チームの勝ちを喜ぶ事も大切だが、自分自身が生き残っていくために必要なのはチームの勝ち負けよりも個の力。まず自分がどうなのかを自分でわかっているかどうか。

器用な選手、不器用な選手を比較したり差別したらいけない。
それぞれに野球界での生き方・育て方がある。
それをしっかり子供達に伝え、成長とともに理解させて目的地まで背中を押してあげるのが指導だと思う。

怒る叱るの使い方を間違え、子供達が、監督やコーチなど、大人の顔色を見ながらやっているのは良くない。一番見なくてはいけないのは、ボールと自分の野球人生だ。

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厳しさも大事。
ただ、大人の心が満たされなかったから怒るのではない。
大人の自己満足のために子供は野球をやっているわけではない。
自分を満たすための厳しさや怒りは必要ない。
求められるのは、前向きになれる厳しさ、子供達が自分自身と向き合える厳しさであり、子供達の心を傷つけるものではない。

考え方や信念を人から聞かれると、話したい事はたくさんある。
野球界も変わりつつあると言われているが、やはり、大事なところが変わっていない。その大事なところはまた次回綴りたいと思う。

まだまだ私自身も未熟であり、勉強中だが、指導方針や子供達との向き合い方、考え方は絶対にブレたくない。

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必ずそこへ戻す

私は比較論が大嫌い。

世代比較、選手比較、学校比較、野球界にはまだまだそんな考え方が蔓延している。そこから差別や忖度が生まれる。

ただ、今日綴るブログだけは少し比較論を話さなくていけない。

私は道場を立ち上げる前に、指導者の勉強を長い間してきた。
道場を立ち上げ10年以上が経った今、もう一度何年もかけて勉強していこうと思い、今 色々な現場に足を運び指導というものを見直している。

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その現場で色々な方と話をすると、一つ見えてくるものがある。
それは、時代とともに忘れ去られつつある基本、色々な野球理論によって変わってしまいそうな練習の常識。
ここだけはどうしても、昔と今の比較論になってしまう。

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最近の子供達にバッティングの基本は?と聞くとフリーバッティングやシートバッティングと答える子が多い。
上手くなるために大事なのは試合だと言う人が多い。
守備の基本はノックと答える。走る事の大切さも知らない。
時代とともに、ここまで常識が変わってきている。
でも、私は大切にしないといけない昔からの常識や練習は取り入れていくつもりだ。
それはどんな練習メニューかは、綴れないほどたくさんあるので、まとまってから現場に落とし込んでいこうと思う。

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今、改めて指導の勉強をし、野球界の色々な方と議論をすると、必ずこの昔と今の野球の違いの話になる。
新しい考え方が全て正しいとは思わない。
昔の方が正しい事もある。もちろん考え直さないといけない常識もある。

今、一生懸命指導を考え、道場の子供達にどう落とし込んでいくかを考えている。今の時代の野球を疑い、昔の常識はしっかり見直し仕分けして、忘れ去られたらいけない泥くさい練習も必要だと思う。

時間はかかるかもしれないが、大事にしなくちゃいけない昔からの練習の常識、私は必ずそこへ戻すつもりだ。

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あくまでも私は…

毎日毎日雨が続き、練習メニューの変更やグランドコンディション不良に悩まされている。
甲子園や秋の地方大会も、試合が消化できず、選手達もコンディションの調整が難しいと思うが、大会運営側も本当に大変だと思う。
何とか試合ができるように、裏側で頑張っている方達に感謝して、選手達は頑張って欲しいと思う。

甲子園で頑張っている高校生達の裏側で、甲子園に届かなかったたくさんの選手達は、これからの人生を模索していると思う。
道場のOB達も、進路について色々考える時が来ている。

大学で野球を続ける選手、野球とは違う道で目指すものを見つけた選手、どの道を取っても応援したい。何か力になれる事があれば努力したいと思う。

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大学で野球を続ける選手達は、もう一度リセットし、1から野球も自分も見直さなくてはいけない。
高校野球と大学野球は全然違う。
私も当時、その違いに驚いた記憶がある。

高校野球を終えると、何かすごい事を成し遂げた気分になり、気持ちが大きくなりすぎたり、気持ちの緩みや持って欲しくない歪んだ自信を持ってしまう。
結局、練習不足になり、大学野球がスタートし、出遅れになり、通用せずに終わってしまう選手が山ほどいる。

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高校とは違い、大学では、注意したり指導したりする人も少なくなってくる。
半分大人扱いなので、自分で意識は高めて取り組まなくてはいけない。

ただ、一度緩みを覚えてしまうと、なかなか元に戻せないのが「意識」「気持ち」だと思う。

家族を含め、色々な方のサポートがあって新たな道へ進める。そこを忘れてしまう選手も多いが、それも「人間性」の問題。

力になってくれる人達のおかげで、次の人生が始まる。まだ自分の力ではない。
自分の力で将来生きていくための勉強である事を理解して、一歩ずつ進んで欲しい。
自分の教え子達には、その大切さも改めて伝え、これからも向き合いたいと思う。

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野球を続ける選手・違う道で頑張る選手、道はそれぞれだが、どちらの道へ行くにしても、やはり大事なのは「人柄」「人間性」だと思う。

いくら野球が上手でも、いくら活躍した選手でも、人の傷みや人の気持ちが分からない発言をしたり 行動をとる人間では、どれだけ良い選手でも私はいけないと思う。

小さい頃は分からなくても、少しずつ自然と考え方が身に付いていけるように努力したい。

野球も上手くなって欲しいが、あくまでも私は、道場を立ち上げた時から、「最後は人柄」だと思って子供達向き合っている。

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もう一度再確認

父が亡くなり数日が経った。

父の葬儀で野球関係の色々な方にお会いする事ができた。
これも父が作ってくれた再会や出会いの機会だと思う。

道場を立ち上げる前、指導の勉強をしていた頃にお世話になった方や、高校時代の恩師、現在も第一線で指導している方、プロや社会人・大学・高校でスカウトをしている方、色々な方との再会や出会いの時間があり、父の葬儀後も良い関係を築いている。

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今、どんな選手が求められているか、スカウトされる選手の傾向、大学から上の世界で生き残っていくために必要な事は何か、高校野球で大事な事、野球の考え方、他にも色々ある。私の考え方とほぼ違いはなかったが、改めて再確認できた。

今回色々な方と話をしたが、もう一つ気になる事があったのでみなさんに聞いてみた。
子供の野球人生に大きく関わる親の存在。
親の考え方や親の意思で子供の野球人生が大きく変わってしまう事がある。
口を揃えてみなさん同じ事を言っていた。
本当に良い選手、素晴らしい才能を持っていても、親がダメにしてしまうケースがあまりにも多いと…。
野球を含めた子供の人生に対しての親の関わり方が一番と言っていいほど大事かもしれない。
上の世界で活躍している選手の親の関わり方も共通している事が多い。

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今は選手の親も見て、スカウト活動をしている人が多い。
本来、伸びる環境に進めば飛躍したかもしれない選手も山のようにいるという…。

私が現役の頃からそんな話はよくあったが、今は情報も手にしやすく、ネットで調べれば色々な事が出てくる。正しい情報もあるが、ほとんどが事実とは違う。正しいか正しくないかも含め、知識だけが先行し、事実や現実を知らない大人も多い。

今回、父の死がきっかけになり、わかっていた事だが、また野球界の色々な事が再確認できた。

これから私が目指す事に必要な知識と考え方なので、心の中に大切に持っておきたいと思う。

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親父…

8月3日午前10時30分、父が息を引き取った…。

親父なんて呼んだ事はないが、一度呼んでみたかったから、このブログを綴る時だけは父を親父と呼ぼうと思う。

親父との思い出は、野球でずっと叱られた事、野球で厳しく育てられた事以外はあまり思い出せない。

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プロ野球選手だった親父だが、幼かった私は、親父の現役時代を知らない。
「変な癖がつくから、まだ野球をやらなくていい」と小学生の間は野球をやらなかった。サッカーに明け暮れる日々だった。
小学校時代、サッカーにのめり込み、サッカーに打ち込んでいた私が、中学生になると同時に野球の道へと進んだ。でも、本当の事を言うなら強制的に進まされた。
そこからの人生は、怖く厳しい親父しか見ていない。

野球を辞めたくて、野球から逃げたくて、毎日毎日一人になると泣いていた。

今の時代では考えられないが、中学・高校生の頃、どんな大怪我をしても、休んで親父から叱られるのが怖くて、意地でも我慢して野球をしていた。
それぐらい親父を恐れていた。

前向きかどうかは別にして、練習量だけで言ったら、人には負けない自信がある。まさに地獄の日々だった。

私が大人になっても親父の印象や親父への感情がなかなか心から抜けず、話したくない気持ちや何か避けてきた部分はある。

大学を卒業し、野球から離れてからも、なんだか目を見て話す事ができなかった。
普通は、子供の時は厳しくても、大人になったら仲良く食事をしたり、お酒を飲んだりする親子も多いと思う。
でも、私はそれができなかった…。野球の話もしたくなかった…。

それから月日が経った今、あれだけ好きではなかった野球界に戻っている私…。
毎日必死に子供達と向き合っている。
私が子供の頃と指導方法は違うが、あの頃、親父が私に一生懸命教えてくれていた時のように、今は私が子供達に一生懸命になっている。
何でだろう…自分でも分からない。

大病をした影響は大きいが、年齢的にも体力的にも、少しずつ体が弱くなっていった親父。
私の中では、いつまでも体が大きくて厳しくて怖い親父のイメージしかなかったが、だんだん衰えてくる親父を見ると、何やってんだよ!しっかりしろよ!と心で思っていた。

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ここ数年の猛暑、体調不良、新型コロナの影響で、道場の指導からも離れていたが、家ではいつも野球の話、道場の話、子供達の話ばかり。
本当に野球に捧げた人生だと思う。

もう野球は嫌だ…
プロ野球選手の息子に生まれたからこんなに辛い人生になった…
大人になって野球以外の道へ進めば、親父と話さなくて済む…

そんな事を若い頃思っていた私なのに…
親父がいなくなったら急に寂しい…

いっぱい話がしたい、一緒にお酒を飲みたい、何より親父とキャッチボールがしたい…
大嫌いだと思っていた野球、でも今は大好き。

私は、今まで一度も耳にする事はなかったが、親父は、知人・友人に息子は良い選手だった、よく努力してた、指導者としては俺より上、あいつのやっている指導は俺にはできない…そう話していたようだ。

何でそんな話を一度でいいから私に言ってくれなかったのか…
そうしたらもっともっと仲良くできたのに…

でも、最後まで厳しかった親父。
急にそんな事言われたら、逆に気持ち悪いかも…

私の前では、高い壁、厳しい存在で良いと今は思う。

子供の頃は、なぜ私にあんなに厳しかったのか全く分からなかったが、今は分かる。一度も褒められぬままのお別れになるが、まだ褒められる事はしていない私。まだまだ修行が足りないと言う事だ。
いつか褒めてもらえるように、これからの人生、しっかり生きていこうと思う。

そして、父が人生を捧げてきた野球を大事にして、必死に子供達を育てていきたい。

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会話が少なかった親父と私。
私が生まれてから44年、最後の会話は、親父が入院するため病院に向かう時だった。
私は「じゃあね」と声をかけ、親父からは「ごめんな」と返ってきた。その「ごめんな」には色々な意味があったんだと思うが、私の中に入っていた親父に対してのネガティブな感情が全てなくなり、壁もなくなった気がする。

やっぱり私は、野球が大好き、親父が大好き、親父の息子に生まれて本当に良かった。

親父、ありがとう。

「何十年後、私も親父のところに行った時はちょっと褒めてね。
それまで一生懸命頑張るから。
またね…。」

親父が亡くなった日、私はそう伝えた。

さあ!気持ちを切り替えて、親父の分までさらに頑張るよ!
優しく楽しく厳しく、大事な大事な道場の子供達と向き合いながら野球をしていきたいと思う。

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困難は受け止め、人の難しさを知り、またチャレンジ

道場を立ち上げて10年以上になるが、なかなか理想や思い描く形にはならない。
まだまだ努力や発想力、心の余裕や個性が足らないのかもしれない。

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必ず選手達の成長へと繋がると思い、研究して考え抜いてチャレンジした事が良い方向に受け入れられなかったり、自分の追い求めている事が、人にとってはどうでもいい事だったり、ここまでの歩みの中でも、困難や苦境と向き合う時はあった。

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人の難しさを知り、人で悩み、人で苦しむ時もあるが、人に助けられ、人を信じて、また頑張っていこうと前へ向ける時もある。

私の思い描くもの、周りからは「形にしていく事は難しい」と言われる。まだまだ、それが何かは言えるほどの準備はできていないが、それでも、自分のこだわりや信念を曲げず、追い求めているものを形にできるように、諦めずチャレンジしていきたいと思う。

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ありがとう。心からありがとう。

スケジュールの都合がついたので、高校野球・夏の大会、教え子達の試合の応援に行ってきた。

高校野球のテレビ中継の解説などもする私だが、教え子達の試合を観に行くのはあまり好きではない。試合内容や試合結果にはあまり興味がないのに、教え子達に気持ちが入りすぎて感情が涙となって溢れてしまうからだ。

今回も案の定、試合前のノックから、笑顔で元気よく一生懸命やってる姿を見ただけで涙が出てしまった…。
小さい頃から高校に行くまで、一緒に野球をやってきた事を思い出し、逞しくなった姿に感動した。
勝てたら嬉しいだろうけど、とにかくケガなく試合を楽しめるといいなぁ…と願っていた。

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相手は春の東海大会王者、それはそれは強かった。プロ注目のピッチャーがいる優勝候補には簡単には勝てない。まさに完敗だった。
なかなか高校生では打つのが難しいぐらいすごいボールを投げていた。おそらく指導者の私が打席に立ってもヒットを打つ事は難しいだろう。
でも、そんな素晴らしいピッチャー達と対戦できた事も、教え子達にとっては良い経験であり、改めて勝つ事の大変さを教えてくれた相手校には感謝している。頑張って勝ち上がって欲しい。

試合後、悔し泣きをしている教え子達を包む事しかできなかったが、私の方が泣いていたと思う。本当によく戦ってくれた。収穫がたくさんあった試合だった。

悔いも残ったと思う、一生懸命練習してきた事が高校野球の間に全て報われる事はない、そんな事も痛感したと思う。

でも、決してマイナスな事はない。
これからの人生でその経験をどう活かしていくかが大事。
今後、野球を続ける選手、違う道で目標を見つけた選手など道は色々だが、どの世界にも上には上がいて、積み重ねた努力がすぐに結果に結びつくわけではない。
それでも諦めず、困難や壁に前向きにチャレンジする人間でいて欲しい。

いつか、子供達に野球を教える機会があった時には、この夏の経験も伝え、自分達に何が足らなかったのか…そんな話が次世代の子供達にできたら、この悔しさも、良い形としてその時振り返れるはず。

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大観衆の中、強豪相手に戦うのは苦しかったと思う。
ただただ一生懸命やっていただけなのに、厳しい意見を言う人もいる。
やった人にしか分からない事だから気にせず、教え子達には、人を責めるより、人を褒める人間になって欲しいと思う。

まだまだ勝ち上がっている教え子もいる。
とにかく最後まで応援したい。

今回負けてしまった教え子達には、本当にお疲れ様でした。感動をありがとう…と伝えたい。

高い壁に立ち向かう姿、立派でした。心からありがとう。