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一度きりの人生、その中にある野球人生

父が他界して、四十九日が経過した。
亡くなった直後とは違い、落ち着いて過去を振り返れる自分になってきた。

亡くなってからしか実感できなかった父への感謝、亡くなった事がきっかけで、私と関係を深めた父の人脈、色々な経験や出会いが、他界してから今日までの時間にあった。

そんな時間を過ごしながら、私自身もこれからの道場、これからの野球について日々考えている。

これからの道場と言っても、やり方を変えたり、考え方を変えたいわけではない。
今まで大事にしてきた事をさらにさらに大事にしていきたい。

私が一人で立ち上げて、最初は、野球界の歪んだ常識の洗礼を浴びて大変な時期はあったが、10年を超え、父も大事にしてくれた道場、そして、良き理解者がたくさんいる道場なので、これからも何が大切なのかを追求していく。

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つい最近、体罰や暴言、親の負担、子供の野球離れや楽しめない野球など、色々な問題について、ネットニュースで目にした。

子供の野球では永遠について回る問題かもしれないが、私は、やはり変わらなくてはいけないのは大人、考えなくてはいけないのは子供達だと思う。

古い体質が当たり前、しきたりやルールに縛られ、支配された中で子供達を見守る父兄…そんな世界はおかしい。
子供達と同じぐらい、親が精神的負担を負いながら、チームやチーム上層部に尽くすというのは間違っている気がする。

子供達も、大人の目を気にしながら野球をしたり、叱られる怒られる事ばかりを怖がり、怒らせないように頑張ろう、叱られたから頑張ろうと思って野球をしている子供達もたくさんいる。
だんだんそんな世界に慣れてくると、指導者が見ている場面はちゃんとやって、見てないところではやらない、怒られないために失敗を人のせいにしたり、嘘をついたりするようになる。

子供達のその異変に気づかない大人、気づいても見て見ぬふりをする大人もいる。
子供達の成長や育成よりも、勝つ事や地位や名誉を優先してしまう大人もたくさんいる。

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全てではないが、組織というのは怖い部分もある。ルールや支配で大人や子供を縛ると、正しいか正しくないかの感覚も分からなくなるほど、冷静な判断ができなくなる。

子供達も、試合に常に出て、指導に恵まれた選手は良いと思うが、そうでない選手はやはり考えなくてはいけない。
このままでいいのか、これからをどう考えていくのか…。

自分の目標や希望を叶えたり達成するためには、今何をすべきか…そこを常に考えなくてはいけないのに、考えられない…考える事が怖い…やはりそこには気持ちの支配があるからだと思う。

悩みや不安から脱するため、環境を変えたり、違う世界を見たくても、裏切り者となり、悪口陰口、酷い扱いを受ける親子もたくさんいる。
でも、そうやって悪く言ってる人達が、悩んでる子の長い野球人生を今後助けて導くわけではない。

私が子供の頃に入っていたチームでも、暴言・暴力、支配やしきたり、退団・移籍する選手を悪く言う…そんな事はあった。
あれから30年近く経っても変わらない体質…
私はやはりおかしいと思う。

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野球を楽しくやっても良い、野球は親子で楽しめるものでありたい、私はそこを目指している。
厳しさを必要とする場面は必要だが、考えさせ、発想力とアレンジ、自己主張も大切にするなら、ある程度自由も必要。

野球が上手ければそれでいいわけではない、輝かしい成績だけでは生きていけない、野球だけでは人生生きられない。

だからこそ、野球を通じてどう「人」を作っていくか、自分を出せない世界で野球をやっていても、指示待ちや考える事が苦手な人間になってしまう。小さい頃身についた考え方はなかなか変わらない。

一度きりの人生、その中にある野球人生、時間と気持ちの使い方を無駄にせず、今の自分で本当に良いのか…しっかり向き合って、良い時間を過ごして欲しいと思う。

私も強い気持ちを持って楽しみながら子供達を守り、向き合いたいと思う。
私がやらなくちゃ、私しかできない、そんな道場をこれからも大切にしていきたいと思う。

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