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自分流の育成

過去のブログでも綴った事はあるが、なぜチームではなく独立した組織を作ったのか…今でもよく聞かれる。
話をして説明できたり、実際に道場を見ていただければ分かってもらえるが、なかなかブログやHPで完璧に説明する事は難しい。

なぜチームにしないのか…野球界でやっていこうと思ったらチームにしないと厳しくないか…色々言われた事もあるが、そもそも私自身の考え方が違うからチームにすべきではないと最初から決めていた。

私も子供の頃クラブチームで野球をしていた。
高校・大学も強豪と言われるところでやった。
指導の勉強をしながら、色々な現場を見てきた。
びっくりするほど上手い選手がいたり、見てるだけで勝てないと感じてしまうような体格の良い選手や才能に満ち溢れた選手がいた。

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その経験の中で思っていた事がある。
それは、上手い選手や体格や才能に恵まれた選手と同じような事をやっていても追いつけない。
野球界の常識に囚われながら指導をしていたら、伸び悩んだり、挫折してしまう選手を救えなくなってしまう。考え方を変えて、他がやっていない事をやる勇気を持って、常識に囚われない自分流のやり方でやるべき。
そう考えを決めて道場をスタートした。

チームにいると「勝つために」が最優先になる。運動神経や野球の能力が高い子、パワーのある子、体格に恵まれた子、そういう選手が試合に出る。
そして、勝つ事が最優先になるので、出れる選手はほとんど固定され、出れない子や指導に恵まれない子も出てくる。
伸び悩みや野球への情熱が冷めてきたり、環境や指導者の考え方で行き詰まってしまう子もたくさんいる。
チームにいれば、それが野球界の常識なので仕方ないと思う。
勝たなくてはいけないのでそこは否定しない。

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私は勝つための野球はしない。育てる野球が必要と思うだけ。
勝つ野球が必要ないとは思わないが、勝つための野球は高校からで良いと思っている。
小・中学生の間は個性を大事にし、それぞれの個の力を伸ばす事を考えたい。勝負はもっと上に行ってからだと思う。

試合に出れる選手やチームが勝つと謙虚さを失いがちになる。勝つ事以上に、自分のフィジカル面やメンタル面は成長しているのか…そこと向き合っていない・気づいていない選手や父兄もたくさんいる。自分自身と向き合う習慣も必要だと思い、道場の選手達にはタイミングを見て話をしている。

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「人より上に行こうと思ったら、人より練習しなくてはいけない…
体の小さい選手が野球界で生き抜くためにはどうしたらいいのか…
上の世界から必要とされる選手はどんな選手なのか…
無難にこなす選手より、強烈な個性が欲しい…
見てて将来が楽しみな選手を生み出すために、見ててこの先の成長にワクワクするような練習がしたい…
怒る叱るの前に、向き合う 乗せる 褒めるの指導者でいたい…
選手自らが苦しい練習に飛び込む勇気を持ち、コツコツ成長し、その先で羽ばたいて欲しい…
上で戦っていける個の力を伸ばす努力をしたい…」
私はいつもこんな事を考えながら毎日選手達と向き合っている。

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この考え方をベースにすると、私の結論は、チームではなく自分流の育成ができる組織を作るしかなかった。

できない事を責めても仕方ない。
先回りして心配しても、良い答えは見つからない。
自分の未熟さを認められず、うまくいかなかった時は人のせいにしてしまう子供や大人は多い。

妬み僻み、悪口陰口、野球界だけではないと思うが、野球界はそんな人間もたくさんいる。

そんな人間を生み出さない世界、野球の成長と心の成長を1番に考える組織を 可能不可能なんか考えず、これからも目指して努力したいと思う。

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