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指導者としての考え方

野球の世界にいると、考え方がズレてきたり、野球界にいる間だけしか通用しないような事で悩んでしまったりする時がある。

常に冷静に、常に自分自身と向き合って…そのスタンスでいるつもりだが、色々な話を耳にしたり、育成や進学に携わると、自分の信念や考え方がブレてしまいそうな時はある。

「勝つ野球じゃないとつまらない」「不器用な選手は使えない」「父兄や子供に寄り添いすぎるとろくな事がない」「ちょっとでも有名な学校に入れればまた子供たちが集まってくる」…この野球界にいると、そんな話をよく言われたり聞かされたり、違う考え方の私が変わっていると捉えられる事も多々ある。

自分が間違っているとは思わないが、何が正しいか、その基準が分からなくなるが、そもそもその基準みたいなものが嫌で、私は間違っていると思うから、前例がなくても自分で立ち上げた組織。だからやっぱり信念を曲げる事はない。

野球が上手くなる事も大事。そのために一生懸命練習する事はもっと大事。
試合に勝つ事も大切だが、本当に結果を残していかなくてはいけないのは高校から上の世界。それまでは勝ち負けより自分自身の成長。

野球が上手いとか不器用とかそこはどうでもいい。
野球が上手いことは野球界にいる間しか活かせない。
いつかはみんな野球から離れなくてはいけない。
プロ野球選手になっても、40.50歳まではできない。
そこから先は野球の上手いかどうかより人間性が問われる。

そこの考え方や教育で、しっかり子供時代に向き合わなければ、未熟な大人になってしまう。
近年悪いニュースが元プロ野球選手でも出たりするが、やはり、その人の人格形成や野球を含めた人生設計に携わってきた大人にも問題はあったのかもしれない。

野球が上手い人が偉いわけではない。
すごいとも思わない。
良い選手の基準は、上手いかそうでないかより、姿勢や考え方、まわりの人への配慮や謙虚なスタンスだと私は思う。

どんな選手でもいい。器用な選手もいれば不器用な選手もいる。
才能である程度生き抜く選手もいれば、コツコツ練習を積み重ね一つ一つモノにしていく選手もいる。
そこには何の差もない。
野球から離れてからの人生には関係ない。

大切なのは、子供たちにちゃんと向き合う事。
考え方を伝え、野球人生を含めた長い人生にプラスになるようなアドバイスやサポートをしてあげる事だと思う。

野球で劣等感を持ったり、被害者意識が強くなったり、自分は悪くないと言うスタンスが物事の考え方の基準にならないよう、大切にコミュニケーションもとる必要があると思う。

そして、その子供たちと同じように、親の存在も大事にしなくてはいけない。
子供たちがグランドで見放されたり放置されたり、必要以上に厳しく言われてる子供の姿は見たくないと思う。

仕事をし、家事や育児に追われる日々の中、子供の野球のために時間を費やしている事を指導者は忘れず、だからこそ、しっかり育てようと思って私はグランドに立っている。

指導者は偉いわけではない。
子供たちや親のためにやれる事は尽くすと言うのが当たり前だと思う。

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