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野球以外でも生きるように

私はグランドの中で学べる事は技術や体力や根性だけではいけないと思っている。

そもそも、野球は思い通りにいかないスポーツ。
小・中・高・大、それぞれクラブチームや学校の部活では、メンバーに入れない、入れてもレギュラーになれない、なれても試合で結果が出ないという事はよくある。試合に出て打率が3割でも、それが活躍していると言われるぐらい失敗の経験の方が多いスポーツ。

手応え十分のスイングで打てても、相手の好プレーでアウトになることもある。その一方、詰まったゴロでもヒットになる時もある。
本当に何が正しいかを伝える事が難しい野球。こういった成功や惜しいプレー、ミスや失敗について、向き合い続けるのが野球だ。

野球の経験を社会で活かせない人は多い。
どう活かしたらいいか分からない…とよく聞く。

いつかは野球を卒業して、社会に出る時が来る。その時に野球で得た経験をうまく活かしてほしい。
社会に出れば当然、自分の思う通りにいくことばかりではない。
嫌な仕事も人間関係も受け入れて、結果を出していく必要がある。

仕事内容や人間関係が合わなかったときにはどうすべきか。

「この人とは合わない」「自分は一生懸命やっているのに分かってくれない」そんなセリフもよく聞く。マイナス思考に考えても苦しくなるだけで、事実が変わることはない。
そして、話を聞いてくれるまわりの人たちも、なかなか全てを理解してくれないもの。
今ある現実をどう受け入れ、好転するようもっていくか、そこに改革と成長の楽しさと重要さがあると思う。

自分の未熟さを認め、自分の力を最大限に発揮するにはどうすれば良いか、考え方を自己保身から意識改革へとシフトできれば、人は変われるものだと思う。
野球で考えても、自分が成長するためにはどうしたらいいかを自分で考える能力が必要。
「自分は一生懸命やってるのに…」「自分は監督に嫌われてる…」それもよく聞く話。
ただ、そんな事を言ってても仕方ない。一生懸命は当たり前、出れない事を嫌われてるというマイナスの考え方ではなく、なぜ結果が出ないか、何が足らないのかを考え始めなくてはいけない。
姿勢を変えたり、苦手な事を優先に取り組んだり、自分自身を分析し、長所・短所を理解して欲しい。
長所はアピールし、短所を克服していくという前向きな自主性も、能力の一つとして必要であり、私はその能力を養ってあげたいと考えている。
野球は、失敗から学び、謙虚に自分と向き合って欲しい。
人間関係は、自分より人の気持ちを考え、良い関係を保ちながらうまくやって欲しい。
そのために自分の考え方をアップデートし、今の自分で本当に良いのか、常に自分と向き合うという考え方を身につけさせてあげたい。
自分の改革はせず、相手にばかり求めるのはおかしい。
今の時代、野球界は不満や文句を言いやすい雰囲気がある。思うようにいかない時、簡単に逃げたり、批判や不満を口にするのではなく、まずは自分を変えるということを考えて欲しい。

苦しい状況や思い通りにいかない場面があっても、打開するための工夫をしたり、成長するための価値観を生み出したり、自分で何とかする力も必要なので、指導者である私が子供のうちからそこも育てていかなくていけない。

野球界は昔からの流れで、指示が出るまで動けない空気感がある。気合いや我慢が一番のような感覚でやっている選手が多いが、指示を待つ事しかできない選手も多い。
それは社会に出ても引きずってしまう姿勢で、なかなか変わる事がない。
私も野球から離れ社会に出て、何もできなかったうちの一人。
だからこそ、今 指導者として子供たちと向き合っているのならば、野球の技術や体力だけでなく、将来社会に出ても必要な姿勢や考え方、人間関係の構築まで伝え育てていきたいと思っている。

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