夏の甲子園が終わった。
優勝した慶応高校も、準優勝の仙台育英高校も素晴らしいチームで、似たようなカラーを感じた。
「エンジョイベースボール」「自主性」…
そんな言葉が一気に世間を賑わしてる。
ただ、私はあまり良い感じには受け止めていない。
ここから「楽しむ」「自主性」を勘違いしてしまう子供や親がたくさん出てくると思う。
私もずっとずっと楽しむ事や自主性については追求しているが、実際は本当に難しい。
向き合う年齢が高校生ではなく、小中学生だから余計にそうなのかもしれない。
さらに、今の日本の野球界のシステムが、なかなか「楽しむ」という事に対応できていない気はする。
そして、指導者はさらに指導が難しい時代に入る。
楽しませてください、やりたい練習をやらせてください、慶応高校みたいな野球がやりたい…そんな主張や考えの選手が増えてくると、ただの自己中心的でワガママな人間が生まれてきてしまう。
楽しい野球をするためには…
自主性でも良い時間を作るには…
慶応高校のような野球をするためには…
やはり、グランドでの姿勢も見つめ直して、1人1人の意識改革が必要。
私はそこに程よい厳しさも大切だと思っている。
慶応高校も仙台育英高校も、現場では色々な苦労はある。
理不尽に怒るつもりはないが、やはり、強い気持ちや我慢や苦しみに耐える事も私はある程度必要だと感じる。
問題はそのやり方だと思うので、やはり、向き合いながら、メニューや投げかける言葉で辛抱強く植え付けていきたい。
エンジョイベースボールにしていくためには…
自主性を大切にできるチームにするためには…そこを選手たちや父兄のみなさんと考えたい。
気をつけないと、要求や要望ばかりを求め、自分の考えの押し付けなど、ワガママな人間がたくさん出てきてしまう。
今後、子供の野球界がそうなっていかないように、エンジョイベースボールや自主性の本質をきちんと説明し、理解し共有していかなくてはいけないと思う。