私は昔から矛盾を感じる事がある。
今でもよく言われるが「うまくなりたければ練習しろ」「練習あるのみ」「練習は嘘をつかない」そんな言葉をよく聞いてきた。
確かにそうだと思う。
でも、小・中学生の野球は練習がすごく少なく試合が多い。
そこに矛盾を感じる。
試合も大切だとは思うが、私はまず練習に練習を重ねて、高校までに長所を伸ばし 短所を克服する事が一番大切ではないかと思う。
高校からは、シーズン中は嫌でも試合試合になり、結果を求められてしまう。
授業後の練習も、自分のための練習がたくさんできるわけではない。
その先の野球人生へと繋げていくには、まず基礎基本から…スタミナ作りや体の土台作りから…考え方や意識改革から…それは全て練習からでしか身につかないと思う。
試合をするにしても私は色々思う事がある。
勝ち負けではないから内容重視や全員出場させて経験させるという考えを持つ指導者もいるが、やはり、勝つためには…となると、出れない選手がたくさん出てきたり、逆に人数が少ないと選手の酷使になる。
指導者が勝ち負けより内容重視や全員出場させて楽しくという考えであっても、負けると不安や不満、不信感を持ち始めるのが親だったりする。
それが組織の不協和音を呼び、最終的に子供たちに影響が出てくる。
私は試合をするにしても、子供に悪影響が出るようなやり方は排除した中でやりたい。
野球界の良くない習慣や流れとはまた違う考えで、私は育てたい信念は変わらない。
今後も変わる事はない。
野球というのは、団体スポーツ・チームスポーツである反面、上に生き残っていくには個の力しかない。
個の力を一生懸命集中して磨けるのも、まず小・中学生の間だと思っている。
高校進学をスポーツ推薦や特待生で考えるにせよ「自力」で高校から必要とされなければ、なかなかその先は見えてこない厳しい世界。
出れる選手で1試合3〜4打席、出れない選手はそれより少ないと思うが、1日2〜3試合をして土日が過ぎてしまう。
平日に数日練習を始めるチームも増えたが、伸び悩む選手が多い。
高校までの時間は、みんな同じだけしかない。
その使い方や考え方を変えれば、もっともっと自分を成長させたり磨く事はできる。
コツコツ努力をしていると、必ず誰かが見ていて、自力で道を切り開いていく力が付いてくる。
それが上の世界で必要とされる選手だと思う。
人より上に行くには練習しかない。
長所と短所を知るのも練習、伸ばしたり克服していくのも練習しかない。
全ての基本は練習からだと私は思う。