あと少しで高校へと旅立つ中学三年生。
そして世代交代し、新しいものを作り上げる新チーム。
少しでも良い形で進んでいきたいが、それぞれ良いスタートをするためには、やはり一番大切な準備として、自分で考える事を習慣にして欲しいと思う。
技術だけでなく、自分の心とも向き合う事を考えて欲しい。
難しい事ではない。
今の自分で大丈夫か…グランドでの立ち振る舞い、まわりから見られる中での姿勢、高校で少しずつ結果を出していくと言うメンタル、考えても高校に入学してみないと分からないが、今やれる事もある。
常に自分で考える事を一番に、指示を待つだけでなく、言われた事しかやらないではなく、一つ先を読んだり、次はこういう事が必要かもと考えてみたり、今の自分に必要な事は何なのか…を考えれるような思考回路にしていく事はできると思う。
口で最もらしい事を言うのは簡単。
頭で考えるところまで来ても、それを行動し形にできる人は少ない。
正しいか正しくないか、合ってるか間違ってるかではなく、自分で考えようとする事で内面的に一歩踏み出す人もいる。
踏み出すには勇気もいるし不安もある。
それは、今までの野球界が考えて行動しにくい環境にあったから。
全てを統一しようとしたり、全てを指示通りに動かそうとしたり、自主的に何かをやろうとすると叱られてしまう環境にあったから。
そして、個人的差もある。
性格的なものもあれば、家庭環境や人生の歩みでの経験から来る人格形成の部分もある。
すぐにできる事ではないが、自分で考えてやる環境は作ってあげたい。
高校入学までの残りの時間は、少しでも自立に近づき、自分に必要な事を考えて欲しい。
高校の現場は、時代と共に自主性を大切にする時間が増えてきている。
そこで信頼を勝ち取る選手は、やはり意識高く 自分で考える選手だと現場の監督さんからはよく聞く。それも時代の変化だと感じる。
だからこそ、小・中学生のジュニア世代を育成する私が、時代の変化に気づき、高校から上の世界で飛躍できるよう、今のうちから自分で考えて取り組む姿勢も養っていこうと考えている。
まわりがどうこうではなく、人がやるかやらないかではなく、唯一無二の存在になるぐらい、自分というものをしっかり持って、自分の野球人生を大切に、今やれる事を考えて欲しいと思う。