今、野球界はどんどん選手の早熟化に向かっている。
小さい頃から結果を求められ、子供たちは頑張って大人たちの求めるニーズに応えようとする。
小・中学生のうちから、勝つためには肩や肘を酷使する。
ピッチャーだけでなく、野手もたくさん投げる。
試合数も多く、試合となると、どうしても勝つための野球をやる。
勝ち負けも大事だが、それは高校に行ってからこだわっても良いと思う。
高校からフル回転しても遅くない。
もう一つ言うなら高校の後半から少しずつ結果が出てくるレベルでも全く問題ない。
小学生 中学生で目立った選手が、だんだん名前を聞かなくなる事もよくある。
伸び悩んだり、ケガが重なり本来の力が出せなかったり、後半苦しむ選手はかなり多い。
小さい頃から勝つために頑張ってきて、見方によっては大人の満足のための犠牲になっている部分もある。
高校生まではまだ子供で、体も成長世代だと思う。その時に体を守らなくてはいけない。
野球に必要な肩や肘は特に大事にしたい。
なるべくケガを防ぐためには、体の柔軟性や強さ、体の使い方やバランスが重要になる。
その後に、技術の基礎基本があり、練習や試合で試していく…という感じで段階を重ね、大切に育てていくべきだと思う。
成長世代でやらなくてはいけない事は、勝つためや大人の満足に応えるための酷使ではない。
勝つための野球、大人の満足のための野球は早熟化を生む。
早熟化と酷使は選手の寿命を必ず縮める。
だからこそ、まわりの風潮や歪んだ野球界の常識に流されず、早熟より遅咲きの方が長い野球人生を歩めると私は思う。