私が現役時代だった25年以上前は、今の時代ほど、選手の体について言わなかった気がする。
確かに高校時代、対戦相手のバッターが大きくてガッチリしていると、怖いなあ…飛ばしそうだなあ…と感じてはいたが、そんな体格の良い選手が当たり前のような時代ではなかった。
しかし、今は大きな選手がとにかく好まれるように思う。
バッティングに関してはパワーや飛距離、投げるボールは速さや力強さ、その辺りは体が大きいと期待値が高くなるのも事実。
ただ、それが基準になってしまうと、身長や体格で成長途中にあり、体質的にガッチリ型にはなれない選手達が生きていくには野球は難しい世界になってしまう。
だから私は、体が大きくない選手、細身の選手でも、持ち味を活かせれるように育ててあげたら良いと思うので、育成しながら考えてあげたい。
問い合わせや体験希望のご連絡をいただいてお話をすると「うちの子は体が小さいから…」と悩まれてる方も多い。
私は、体格で決まるわけではないと思っている。
自分の持ち味を活かせば生きる道は必ずある。
自分自身がそこに向き合えるかどうかが大事になるので、やはり考え方から始めていかなくてはいけない問題かもしれない。
体格が良くて、10本20本ホームランを打つ選手も素晴らしいと思うが、体格は小さくても、バント成功率の高い選手、足が速い選手、守備に信頼がある選手、そんな選手たちも、体格の良い選手と同じように素晴らしいし、戦力として絶対的に必要な選手である。
だからこそ気にしてはいけない。自分にしかない持ち味を磨き、それを必要としてくれる考えの指導者の元で野球がやれたら、必ず道は開けると思う。