この組織を作って15年以上が経つ。
最初は思い描いた夢に程遠かった。
自分の信念を形にするために「独立した組織を作る!」
その思いを理解する人はいなかった。
野球界は閉鎖的だからやめとけ。
出る杭は打たれるだけ。
バカにされて終わるだけ。
野球界はそんな甘い世界じゃない。
……耳を塞ぎたくなるほど同じセリフを聞いてきた。
難しい挑戦は分かっていたが、それでもやると決めていた。
自分はプロ野球選手でもない。
学生時代に何かの代表になったり、肩書きだけで人を説得できるものは何一つない。
でも、自分でここだけは負けないと思っていたのは、観察力や人を見る力、辛抱強さや指導者になるための勉強量だ。
それでも肩書きがなければ通用しない世界なら諦めようと思っていたが、挑戦せずにやめとくという選択はなかった。
絶対数は少なくても、きっと私の考え方を分かってくれる人はいると信じてこの道を歩み始めた。
笑われたり、嫌がらせや辛い事を言われる時も当然あった。でも、野球を通じて子どもを育てようとする人間が、嫌な事を言われてケンカをしたり やり返すようではダメ。
悔しいですが現実を受け入れ、怒りや悲しみも子どもたちを育てるエネルギーに変えて、今でもコツコツ積み上げている。
毎日指導者でいられるのも子どもたちや父兄のみなさんのおかげ。野球界にも良き理解者が増え、さらにこれからの自分が大事になると思う。
「全て自分の努力しだい」と心で思い続けているが、考え方や環境、天候、色々見つめ直さなくてはいけないない。
信念だけは曲げず、時代に合わせながら考え方はブレないように「自分」と言うものしっかり持っていこうと思う。