本格的に寒さを感じるようになり、道場も厳しい冬の練習がスタートしている。
一年で1番大事な冬。
みんな毎日我慢と辛抱をして、冬のトレーニングを積み重ねている。
道場に来て初めての冬を迎える選手もいれば、5年6年と冬を乗り越えてきた選手もいる。
どちらにしても今は苦しい時かもしれないが、この苦しみを乗り越えた先には必ず良い事がある。
そこを実感できるように冬は頑張ってほしい。
自分は変われると信じてほしい。
道場の選手達にはみんな色々な過去がある。
試合ばかりでもっと練習が必要だと感じた選手、
指導に恵まれなかった選手、試合になかなか出れなかった選手、
ケガに苦しんだ選手、人間関係に苦しんだ選手、
人それぞれ色々な想いの中で道場と出会い、環境を変えて一生懸命頑張っている。
野球を上手くするだけでなく、私が彼らに伝えていきたい事は、
今まで満足のいく野球人生を送れていなかった事や過去の環境、過去への不満、
それに対して同情してもらおうと意見を求めたり、環境や人を悪く言ってはいけないという考え方。
まず、道場に来て1番最初にやらなくてはいけない事は、
自分の未熟さを認める事、素直になる事、親へ感謝する事。
「野球さえ上手くなればそれで良い」という考え方から「野球を通じて人として成長する事」を目標にする。
そこからスタートしなければ、どれだけ環境を変えても人間は変わらない。
悔しかった・悲しかった・辛かった…その気持ちは忘れずに。
でも、そんな気持ちになった事を人のせいにせず、自分も未熟だったと考えれるように育てたい。
人の事よりも、まず自分と向き合い、強がらず・背伸びせず、素直な心で野球を頑張る事が大事。
過去より何倍も楽しい野球人生を送れるように努力してほしい。
後悔や不満を引きずっても気持ちが満たされる事はない。
新しい自分を生み出す事もできないと私は思う。
道場と出会い 再スタートを切れるなら、
今 野球ができている事と親の協力に感謝して、
これから自分がどんな選手になりたいかを前向きに考えれるように私は向き合いたい。
選手達の過去を振り返るつもりはない。
私は、野球選手として人としての彼らの未来を大切にしたい。