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「厳しさ」の違い

私が中学や高校の頃やっていた野球は、厳しいのが当たり前だった。
現代では、体罰や暴言・暴力と問題になる事も、30年ぐらい前のあの頃は普通だった。

私は、あの厳しさと苦しさがあったから今がある…とは思わない。
とても美談にする経験でもない。繰り返してはいけないといつも思っている。

理不尽な経験や、暴言や暴力に耐えてきたからこそ、土壇場での精神力として生きてくる…とよく言われた事がある。
それも私にとっては納得いかない話だ。

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厳しさは必要だと思う。ただ、私は楽しさが分からないと、厳しさも受け入れられないと思っている。
野球が楽しくて、上達や成長に喜びを感じて、モチベーション高く前向きに野球に向き合えれば、上手くなりたい、上手くなるためには厳しいメニューも受け入れて自ら頑張ろうとする。
心に余裕が有れば、成長とともに自分で少しずつ考えてやるようになる。

怒鳴って叱って厳しくして、自由を無くして指示に従わせる。指示待ちの選手が生まれ、自分で考えてやる事ができない選手を小・中学生の野球界はどんどん生み出している。

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これからは高校も大学も、自分で考えてやる選手が必要になる。そんな時代がもう来ている。
ただ、自分で考えてやる事を勘違いして、弱点の克服や成長のために自らを追い込むトレーニングができず、遊んでしまったりさぼってしまう高校生や大学生も多い。
小・中学生時代に、指導者に支配されてやってきた選手は、その反動で自主性を勘違いして、そうなる傾向がある。

厳しさも大事。でも、子供達が指導者の目を気にするような厳しさは必要ない。
練習メニューや組織内競争で厳しさを入れ、自分で自分に厳しくできるよう意識改革をする事が大事だと思う。
でも、まずそこには楽しさが必要で、楽しくないと発想力や独創性、個性も生まれない。
心に余裕がなければ、楽しみ方も分からない。

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支配的に厳しくする指導者は、子供達を心から信用してないのかもしれない。
信じられるのは自分だけなんだろう。
だから、自分の思い通りに動かなかったり、思うような結果を残さないと、支配的厳しさで、また子供達を追い込んでしまうのかもしれない。
親までを支配してしまう事があるのも危険な気がする。

試合も練習にも楽しさがあり、勝ち負けも大事だが、個々のレベルを上げる事が、小・中学生には必要。
厳しくして言う事を聞かすより、楽しみから入り、自分から厳しくできるところまで長い目で育てる事が大切だと思う。

私もそうだったが、土日のクラブチームが近づいてくる木曜日金曜日あたりから気が重くなって、モチベーションが低く、嫌だなあ…と思いながら毎週野球をやるより、毎日楽しく野球と向き合える方が幸せな時間だと思う。

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楽しさがあっての厳しさが大事。
子供達を信じている厳しさと信じていない厳しさは絶対に違う。

楽しさは緩みや甘さと捉える人もいるが、そんな先入観は捨てて、子供達が大人の顔色を気にせず、良い顔をして野球をやっている姿を大人が応援する事が大事だと思う。

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