量より質とよく耳にする。
野球の練習も量より質と言う人はいる。
でも私は、練習は質より量だと思う事もたくさんある。
量と言っても、1日の練習を長くと言う事ではない。土日に朝から晩までというより、平日から毎日毎日トレーニングや技術的な練習を積み重ねていく事が大切だと思う。
私も子供の頃は、とにかく練習練習の日々だった。
何で毎日こんな苦しい事をやらなくちゃいけないんだと思っていたが、少しずつ体が無意識に反応したり、できなかった事が少しずつできるようになっていく実感が増え、初めて身に付いたと言う感覚になっていった。
今の時代は「考えてやる野球」「自主性」という言葉が前に出てくるようになったが、私はそこを誤解してはいけないと思う。
まず、考える前に体が勝手に反応するぐらいのレベルまでいきたい。
そこから考える野球に入ると、頭で描く野球、理想的なプレーが一つの線で繋がっていくと思う。
どれだけ考えても、どれだけ頭で分かっていても、体が覚えていなかったり、思うように動けなくては、プレーには出てこない。
練習の積み重ねは何のためにやるかと考えたら、それは基礎基本を体に染み込ませるためにやるという感覚でいる。
古いと言われるかもしれないが、人より上に行こうと思うと、やはり、人の2倍3倍練習しなくてはいけないと思っている。
チームスポーツと言われながら、個の力を伸ばしていかなくては、生き残っていけない世界。
個を伸ばすためには練習しかない。
間違った形や基礎基本を誤解しながら練習をやり込むと、良くない形や悪い癖がつくのが難しい部分ではあるが、観察・アドバイス・サポートをしながら、しっかりやり込める環境とモチベーションを大切にしてあげたい。
量と質を両立した練習と、その成果を試す試合のバランスを組みながら育てていきたいと思っている。