甲子園に向けて、各県終盤を迎えている。
すでに代表が決まった県もあるが、決まっていない県も、準決勝・決勝まで来ている。
球児たちはそれぞれの夏の大会を迎え、ほとんどの球児は甲子園に届かず夏の高校野球を終えている。
レギュラーで熱い試合をした選手、レギュラーにはなれなくてもベンチ入りした選手、ベンチ入り20人には入れずスタンドから応援した選手など球児にとって色々な夏がある。
それぞれの高校野球はあるが、私はどんな高校野球を通ろうと、大切なのはその後の人生だと感じる。
レギュラーとかレギュラーじゃないとか、1回戦で負けようが甲子園に出ようが、それで人の価値が決まるわけでもなく、全ては人間性や人柄だと思っている。
野球界を見渡していると、レギュラーだったり甲子園に出たりすると、いつまでもそこを語り・そこに頼る人がいる。
逆にレギュラーになれなかったり、不完全燃焼で高校野球を終えると、いつまでも愚痴や負け惜しみをこぼす人もいる。
そんな人が本当に多い事を残念に感じる。
高校野球から学ぶ事は本来そんな事ではないはず。野球界が考えなくてはいけないのは、やはり子供たちのその後の人生だと思う。
どんな高校野球人生を送ろうが、私が大切に思う事は戦績や個人成績よりも人柄。
レギュラーかレギュラーじゃないか、正直そこが最重要だとは思っていない。
OBにも色々な高校野球生活を送った子はいるが、私はそこからの考え方や生き方を伝え、サポートしたいと思っている。
指導者である私が考えなくてはいけない事は、野球を通じてどんな人間に成長していくかだと思う。
野球を通じて…という言葉をよく使う指導者やチームはあるが、実際は試合の勝ち負けや試合に出る子ばかりを大切にするところが多い。
本来はもっと大切な事があると私は思っている。