そこで見た練習は衝撃そのもの。

長男が中学2年生になった頃所属していた硬式クラブチームの指導方針に疑問を持ち悩んでいた時のことです。

「1人1人の練習を大事に苦手なこと、練習していてもなかなか上達しないことも丁寧に指導してくれるところがあるらしいよ」

知人からそう聞いてここを知ることになり、すぐに体験希望の旨を伝えると快く迎え入れて頂いたのが最初でした。

そこで見た練習は衝撃そのもの。

感動を超えショックを受けたような記憶があります。

キャッチボールでの数球、ティーバッティングでの数球で本人の特徴的な良い部分、良くない癖を伝えてもらいアドバイスを受け、その直後に明らかに変化したことも驚きでした。

グランドの中ではグループで分かれるような形で色々なメニューに励む選手たちがいました。

その中の最上級生たちは指導者が横に付いていないにも関わらず目の色を変えて短ダッシュや捕球体勢の確認のし合いなどをしていました。

彼らの目や練習に取り組む姿勢にも胸を打たれその日初めての体験が終わる頃にはこれ以上クラブチームにいる必要は無いと確信していました。

毎週のように見ていたチームでの練習試合より、彼らの姿に野球の本当の奥深さと厳しさと楽しさを見た気がしたのです。

「一度だけではよく分からないと思うので、また何回か体験に来てもらって良いですよ」と言って頂きましたが、ここで指導してもらいたい。

彼らのような選手たちと一緒に野球をやって欲しい。

既に心は決まっていました。

その後に次男・三男も続いてお世話になり、歳の差のある兄弟3人が同じグランドに立ち一生懸命練習する光景は、ここでしか有り得ない貴重なものなのだと切に感じて過ごしていました。

長男は愛知県内の私立高校に野球進学し、次男もそれを目指し休む事なく練習し、良い仲間も沢山でき、

本人が志願した形で県外の高校へ進学することが決まりました。

団体スポーツも先ずは個人の努力の積み重ね。どんな自分で在りたいか。

明確な目標に向かって、今やるべきことは何か。

親や他人に強いられるのではなく自分が目指したい野球はどんな野球なのか。

この5年間、ここでの学びは息子たちにとっても私にとっても実に大きなものとなりました。

自分達が優しくされたように後輩に優しく、憧れた先輩のように堂々とプレーし、これからも続く野球人生の道標を見失わず厳しい世界を戦い抜いていける強さをここに来て身につけてくれたと信じています。

今年小学6年生になる三男は日々の「キツイ練習を頑張って紅白戦で成果を出したい!」と仲間同士で競い合うように練習に取り組んでいます。

そこには満開の笑顔があります。

「好きで始めた野球を、ずっと好きなまま…」そんな親の願い通り育ち、日に日に技術と心の成長も感じながら充実した毎日を過ごしています。

最近の記事
おすすめ記事
  1. 自分で自分の経験を疑う

  2. 何度も言うが…

  3. この冬は違う

  1. 登録されている記事はございません。
TOP