道場で、毎日一緒に野球をしている子供達には、心から野球がうまくなって欲しい、そのためには果てしない努力をしたいと思っている。
ただ、それと同時に子供達に伝えている事がある。
野球は永遠に追えるものではない。
野球進学、甲子園、大学野球、プロ野球…夢を持てるものは野球にはたくさんあるが、夢を追うには年齢的に限界はある。
草野球など楽しむ事はできるが、夢見る野球は難しくなる。
いつかは野球から離れなくてはいけない時が来る。
30歳40歳になってプロ野球の夢は追う事はできない。
その後の人生が、それまでの野球人生以上に素晴らしいものになるように、今も野球をやる中で、人間性も磨けるように日々考えている。
どれだけ野球がうまくても、人の気持ちが分からない人間ではいけない。
自己中心的な考え方ではいけない。
野球でどれだけ輝かしい成績を残しても、野球から離れ、社会に出た時に輝く人間でないと、野球で輝いた過去も錆びてしまう。
私も、野球が全てで生きてきた過去がある。
でも、世の中はそれでは生きていけなかった。
野球が上手な良い選手は世の中にたくさんいる。
でも、本当に良い選手かどうかは、野球から離れてからの生き方や人間性だと思う。
野球がうまくなる事も当然大事。
でも、それ以上と言っていいぐらい本当に大事なものは、野球から離れたその先の人生にある。
最後は人柄や考え方。
人柄や考え方も、野球の現場で地道にコツコツ育てていくべきだと私は思っている。