野球界は変わりつつある。でも、大事なところが変わっていない…と前回のブログで綴った。
練習方法、トレーニングメニュー、暑さ対策や指導について、そう言った部分は日々進化を感じる。
昔ながらの良き部分、見直されて進化する部分、うまく融合して、どんどん素晴らしい選手が出てくるのは、野球界にとっては明るい。
ただ、野球人口の減少、他のスポーツへ転身、子供の野球界が抱える問題は日々大きくなっている。
確かに昔と比べたら、色々なスポーツがメジャー化して、選択肢が増えてきた。
だからこそ、野球界も危機感を持ち、もっと野球を親子で楽しめるもの、目標を持てるものにしていかなくてはいけない。
大事なところが変わっていないと私が思うのは、親の負担や指導者の考え方、常識のように捉えられている野球界のしきたりみたいなものだ。
親の負担は習い事をすれば、ある程度は仕方ないと思う。ただ、野球は負担が大きすぎる。
お茶の当番もそうだが、朝から晩までの拘束、練習機材の準備やグランド整備、体験会などのおもてなし、遠征などの同行や配車、指導者への気づかい、まだまだ色々ある…。
練習場所への送迎だけでも申し訳なく思う。
親子で前向きに頑張れるように、少しでも成長を感じる事ができたり、良い顔をして野球をやってる姿が見られるように努力するのは指導者だと思う。
共働きであったり、兄弟で別の習い事をしてる場合、野球だけに全て注ぐのは難しい。
でも、グランドに行く機会が少ない人と多く行ける人の中で、父兄格差や派閥が生まれたりする。どのスポーツもあるとは思うが、野球界はそんな話が絶えない。
それも、私は変わらなくてはいけないと思う。
グランドの中では子供達が一生懸命やっている。それを温かく優しく平和に見守れる大人達がまわりにいなくてはいけない。
妬みや僻み、嫉妬や陰口、どうしてもなくならない負の部分はあるが、ほとんどのケースは子供より大人が持ち込む問題。
でも、そこをどう考えていくかも、指導者や上の立場の人間だと思う。
最終的な被害者が子供になるケースが多いので、誰のための野球、誰の人生に関わる事なのかを考えるべき。
指導者が偉いという考え方も古い、チームの勝ち負けも大事だが、自分の子供が成長しているかどうかの方が、比較できないほど大事な事だと思う。
指導に恵まれない、成長を感じられない、子供のモチベーションも下がっているのに、一度入ると抜け出せない組織でも良くない。
時間を無駄にせず、野球はもっと魅力ある場所でないといけない。
親子で心と体の負担が大きいと、楽しめず、長続きできない。
日々の積み重ねも先々の目標も、親子で野球がもっと楽しめる場所であれば、競技人口の問題も人間関係も子供の成長も悩みは少なくなると思う。
心と体を含めた親の負担、立ち位置や組織の中での指導者の考え方、常識的に捉えられている歪んだしきたりのような野球界の風潮…
そこは当たり前だと思ってはいけない。
野球人口を増やそうとする活動は、よくニュースやネットで取り上げられるが、そこから野球をやりたい!と思う親子が進むには、その歪んだ常識を受け入れていかなくてはいけない。やはり、そこに問題がある気がする。
野球界全体の流れを変えるなんて大きな取り組みは私は考えていない。
私自身が野球界の問題だと思う事をしっかり考えて、それを形にして、グランドの子供達や見守る父兄のみなさんと向き合っていきたいと思う。