スケジュールの都合がついたので、高校野球・夏の大会、教え子達の試合の応援に行ってきた。
高校野球のテレビ中継の解説などもする私だが、教え子達の試合を観に行くのはあまり好きではない。試合内容や試合結果にはあまり興味がないのに、教え子達に気持ちが入りすぎて感情が涙となって溢れてしまうからだ。
今回も案の定、試合前のノックから、笑顔で元気よく一生懸命やってる姿を見ただけで涙が出てしまった…。
小さい頃から高校に行くまで、一緒に野球をやってきた事を思い出し、逞しくなった姿に感動した。
勝てたら嬉しいだろうけど、とにかくケガなく試合を楽しめるといいなぁ…と願っていた。
相手は春の東海大会王者、それはそれは強かった。プロ注目のピッチャーがいる優勝候補には簡単には勝てない。まさに完敗だった。
なかなか高校生では打つのが難しいぐらいすごいボールを投げていた。おそらく指導者の私が打席に立ってもヒットを打つ事は難しいだろう。
でも、そんな素晴らしいピッチャー達と対戦できた事も、教え子達にとっては良い経験であり、改めて勝つ事の大変さを教えてくれた相手校には感謝している。頑張って勝ち上がって欲しい。
試合後、悔し泣きをしている教え子達を包む事しかできなかったが、私の方が泣いていたと思う。本当によく戦ってくれた。収穫がたくさんあった試合だった。
悔いも残ったと思う、一生懸命練習してきた事が高校野球の間に全て報われる事はない、そんな事も痛感したと思う。
でも、決してマイナスな事はない。
これからの人生でその経験をどう活かしていくかが大事。
今後、野球を続ける選手、違う道で目標を見つけた選手など道は色々だが、どの世界にも上には上がいて、積み重ねた努力がすぐに結果に結びつくわけではない。
それでも諦めず、困難や壁に前向きにチャレンジする人間でいて欲しい。
いつか、子供達に野球を教える機会があった時には、この夏の経験も伝え、自分達に何が足らなかったのか…そんな話が次世代の子供達にできたら、この悔しさも、良い形としてその時振り返れるはず。
大観衆の中、強豪相手に戦うのは苦しかったと思う。
ただただ一生懸命やっていただけなのに、厳しい意見を言う人もいる。
やった人にしか分からない事だから気にせず、教え子達には、人を責めるより、人を褒める人間になって欲しいと思う。
まだまだ勝ち上がっている教え子もいる。
とにかく最後まで応援したい。
今回負けてしまった教え子達には、本当にお疲れ様でした。感動をありがとう…と伝えたい。
高い壁に立ち向かう姿、立派でした。心からありがとう。