今、私は幅広い年代の選手達と道場で野球をしている。小学校低学年から大学生まで。
一人一人に夢や目標があり、これからの大事な人生がある。
私の信念の一つで、最も大切にしているのは、子供達の将来のためにサポートをしたいという事。
野球を通じて人をどう育てていくか…。
ずっと考えながら向き合っているが、永遠に考え続けていく事なのかもしれない。
子供達の考え方も十人十色、年代によって変化する考え方や目標、選手達の「今」を大切にして、人生の力になれるようにベストを尽くしたい。
野球が上手い選手が偉い、有名チーム・強豪校にいる事が凄い、厳しくする事が正しい…私は間違っている思う。
野球の運動神経が良く、小さい頃から色々なプレーができる選手や器用な選手はいる。勝ちたい気持ちが優先すると、
そういう選手を頼りたくなる指導者が多いが、選手が天狗になったり、自分は偉い!とならぬよう、謙虚に、
より上を目指せるように向き合う事が大事だと思う。早熟もいれば遅咲きもいる。どちらも最後まで大切に見守ってあげたい。
有名チームや強豪校に入団すること進学することが凄いという風潮もあるが、それも全く思わない。
どこで野球をやろうと、選手がそこに身を置いて、必死にやっている場所が一番素晴らしい。
有名チーム・無名チーム、強豪校・無名校どこでも良い。強いから凄いではなく、野球を楽しみながら一生懸命やれているかが大事。
体罰・暴力・暴言…昔は当たり前の時代もあったが、いつの時代も良くない事。
力でねじ伏せる指導ではなく、表情やモチベーション、言葉や行動で選手を育てる指導が大切だと思う。
私はそんな指導者になりたくて今も日々勉強している。
小学生や中学生の頃は「プロ野球選手になりたい!」と夢を持つ選手は多い。
そこは純粋に応援してあげたいし、そうなれるように一生懸命一緒に練習をしたい。
高校生や大学生になると、小さい頃からの夢とは別に、現実的な目標も出てくる。
その目標が野球ではなくても、それに対して私はできる事があれば尽くしてあげたい。
野球の道場であり、私は野球の指導者ではあるが、子供達の大事な成長段階を共に過ごしている。
野球の素晴らしさや楽しさを伝える事も必要だと思う。
でもその前に、将来、世の中から必要とされる人間になるように、
素直に人を褒めて応援できるような優しさと純粋さを持てる人間になれるように、
自分のためにも人のためにも努力できる人間になれるように育ててあげたいと思う。
野球だけでは生きていけないという厳しい現実もある。
だからこそ、生きていくために必要な事も、練習やコミュニケーションの中に盛り込みながら子供達の人生を大事にしてあげたいと思う。